仮想通貨の時価総額ランキングをご紹介

仮想通貨の「時価総額」はかなり大きく変化しています。

まず市場全体で見た場合に、2017年末に日本円にして「80兆円」になった時期がありましたが、足元ではほぼ「26兆円」程度ということでトータルの時価総額はほぼ3分の1になっています。

Data Tradingview

この間、マイニングによって発行枚数の増えている通貨も多数あるわけですから、時価総額自体は個別の価格が上昇することが非常に大きな影響を与えることになります。

とくに「ベスト10」の仮想通貨だけで、全体の90%近くを占有していますので時価総額は上位の通貨だけで決まっているといっても過言ではない状態となっています。

仮想通貨全体としてはすでに「1500以上の銘柄」が上場していますから、いかにICOで新規に登場している仮想通貨、いわゆる草コイン系のものに価格がついていないかということが理解できる状況です。

 

「時価総額」上位10通貨

個別の仮想通貨の時価総額は常に変化しますので、ここでご紹介するのは2019年5月中旬におけるランキングということになります。

業界で常にベンチマークとして利用されている「CoinMarketCap」によると圧倒的な時価総額を誇っているのがビットコインであることがわかります。

全体の6割弱はビットコインの時価総額の推移で決まっているといっても過言ではない状態です。

ランキングとしては上位4通貨である「ビットコイン」「イーサリアム」「リップル」「ビットコインキャッシュ」まではほとんどランキングは変わりません。

それ以下の「ライトコイン」と「イオス」などは構成比率が2.5%台の前後を推移していることから順位が入れ替わることが多く、それ以下はすべて1%台の構成比であることから価格変動で変わってくることが多いことがわかります。

実はこの仮想通貨の価格は日本円ベースで算定しますと取引所で驚くほど売買価格が異なるため、ドルベースで算定してその総額を円建てに示していることもあり、若干実態と異なる部分もあるようですから注意が必要ですが、大筋を理解することは可能となります。

特にトップ3は既に不変の状況で「ビットコイン」「イーサリアム」「リップル」は時価総額自体が変動してもランキングは不動のものとなっています。

 

主要仮想通貨の特徴について

1.Bitcoin(ビットコイン)

ビットコインは「サトシ・ナカモト」が発表した論文をベースにして2009年から運用が開始された世界初の仮想通貨です。

市場での流通量が多いうえに継続的にマイニングも行われていることから、価格が上層すればダントツの時価総額を誇る最も主要な仮想通貨となっています。

機関投資家で仮想通貨に投資する向きは現状では限られていますが、ほぼ9割近くがビットコインだけに投資しているとも言われことから市場の中でも高い流動性を誇っており、資金が集まりやすい状況にあります。

2.Ethereum(イーサリアム)

イーサリアムはビットコインに次いで時価総額が大きく、決済用通貨としても注目されますが、アプリケーション開発基盤として利用されることも多くなっており、ビットコインとは異なるポイントが注目されはじめています。

イーサリアムは契約を自動実行することができる「スマートコントラクト機能」が非常に市場の関心を呼んでおり、決済時間の短縮や不正防止が実現できることから、これをベースにした開発も進んでいるのが現状での特徴となっています。

3.XRP(リップル)

リップルは送金が早く手数料が安いことから、法定通貨同士の決済をサポートする仮想通貨として注目されている存在です。

したがって銀行間の決済システムでの利用についても開発が進んでおり、将来的にはリップルを利用したシステムが登場することも期待され、投資通貨としても大きな関心を集めていることが3位の時価総額を維持することとなっています。

4.Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)

ビットコインキャッシュはビットコインの「ハードフォーク」によって生まれた仮想通貨です。

基本的な仕組みはビットコインと同じながら毎回ハードフォークでその性能が上昇する形になっています。

ただ、ハードフォークは予想以上に早いタームで行われることからさらに新しい仮想通貨を生み出す形になっており、価格的には低迷する局面もあり時価総額は思ったほど大きく伸びていないのが現状です。

5.Litecoin(ライトコイン)

ライトコインはビットコインを追いかける形でビットコインよりも安い手数料と早い決済スピードを実現することをコンセプトに開発されたもので、現実にそれを実現することができていることから今後決済面でさらに利用が進むことが期待されている状況です。

6.EOS(イオス)

イオスは2017年6月に「ICO」で公開された分散型アプリケーションに特化したプラットフォームであり、トランザクションスピードが非常に早く、しかも取引手数料がかからないことから企業間での利用が期待され、短期間に一気に価格が上昇して時価総額ランキングのベストテン入りした存在です。

まだまだ開発途上ではありますが、今後さらなる発展が強く期待されていることから時価総額が大きくなろうとしています。

7.Binance Coin(バイナンスコイン)

バイナンスコインはその名のとおり、世界最大規模を誇る仮想通貨取引所である「バイナンス」が発行する独自トークンです。

仮想通貨とは呼ばれていますが、既存の仮想通貨のブロックチェーンを間借り利用して発行される、いわば代用通貨のような役割を果たしており、バイナンスユーザーにメリットの多い存在となっています。

仮想通貨取引所バイナンスの規模が急拡大したことにより、このトークンも非常に高い人気を集め時価総額ランキングが高まっている状況です。

今後の価格推移はもっぱらバイナンスの成長次第という状況です。

8.Tether(テザー)

テザーはTether社が2015年12月に発行を開始した仮想通貨で米ドルとペッグし、常に1テザーが1ドルに設定されていることが大きな特徴となっています。

短期間に急激に発行数が増えて時価総額も大きくなっていますが、Tether社が本当に発行仮想通貨分とおなじ量の米ドルを準備金として保有しているのかどうかが問題となっております。

テザーを使ってビットコインの買い付けが行われるなどといった行為も顕在化していることから、なにかと疑惑の存在で、投資対象としては勧められない存在になっています。

ただ時価総額は発行枚数に応じて大きくなっているのが現状です。

9.Stellar(ステラ)

ステラ/ルーメンは個人間における送金への利用を主たる目的として開発された仮想通貨です。

実際に国際送金事業者でも利用が進んでいることから、実務的な部分で普及が期待されています。

手数料は安く、送金スピードも速いことから今後さらに国際送金に利用されることが予想されている注目の通貨となっています。

10.Cardano(カルダノ)

カルダノは別名エイダコインとも呼ばれているもので、イーサリアムと同様のプラットフォーム型仮想通貨となっています。

世界中の学者と技術者が結集して設計されているだけあって、仮想通貨の中でももっとも速い決済スピードを実現しており今後の利用拡大が期待されています。

 

今後時価総額の上位に登場する草コインも期待できる

このように現状の仮想通貨は上位グループには知名度と流動性の高い通貨が並びますが、アルトコイン系の「草コイン」からでも市場が期待できる内容が提示されれば、短期間に一気に時価総額を膨らますことができるものが登場することが期待されています。

ベストテンを見ていますと動きがないようにも見えますが、いきなり状況が変化することがこの仮想通貨の面白いところで、他の通貨と明確に異なるメリットや特徴を訴求できればメジャーな通貨として十分に成長できるところが面白いポイントでもあるのです。

 

まとめとして

現状の仮想通貨の時価総額を見ますと、圧倒的にビットコインが強く全体の6割近くはビットコインの時価総額がどうなるかで決まっていることがわかります。

また上位3つの通貨ペアは不動の時価総額を築いている状況ですが、それ以外はまだまだ発展途上にあり、有望なアルトコイン、草コインでも明確な特徴があり市場からの期待を集めることができれば短期間で価格を上昇させ大きな時価総額を示現させることができるのです。

この部分が草コインの非常に面白いところでもあり、個人投資家が積極的に投資をしてみる価値を提供しているといえるのです。

今後登場してくる草コインも常にチェックして早期に投資を進めることが利益獲得の近道となっているといえます。