BitMEXの取引でかかる手数料を解説

FXとほぼ同じ仕組みの仮想通貨FXですが、実際に売買すると、たとえ海外FXで取引した経験があっても知らない名称の手数料や仕組みというものが発生してくるものです。

とくに「Bit MEX」の場合、他の取引所にない、独特の手数料が発生することから事前に理解しておく必要があります。

しかもこの手数料は支払うばかりのイメージがありますが、逆に稼ぐことができる仕組みにもなっているので、しっかり理解しておけば儲けることもできるようになるのです。

今回はこの「Bit MEX」の取引手数料についてご紹介してまいります。

 

BitMEXにはほかの取引所とは違った独特の手数料がかかる

「Bit MEX」には以下のように全部で「5つ」の手数料がかかる仕組みがあります。

まず「Bit MEX」で中心的な取引通貨となっているビットコインFXを例にとりながら、この手数料の体形をご紹介することにします。

Taker手数料

「Taker手数料」とは仮想通貨FXで注文を出した時に「取引が成立した段階でかかる手数料」のことをいいます。

FXやCFDにおける「成行注文」がこれにあたるもので、仮にビットコインの価格が50万であれば約定した金額に対して「0.075%」の手数料が発生することになります。

Maker手数料

また「Maker手数料」と呼ばれる手数料もあります。

これは同じ注文であっても指値(あらかじめ指定した金額)で注文しそれが約定しますと、約定金額に対して「-0.025%」の手数料が発生しますので、この場合は「手数料分が支給される」ことになるのです。

したがって「Bit MEX」で売買する個人投資家はほとんどこの「Maker手数料」を期待して「指値注文」を実行しているのが現状です。

この「指値注文」は株や為替の板と同じものになり、オーダーブックを開きますとリアルタイムで確認ができます。

仮想通貨FXの取引所はそもそも仮想通貨が投機主体であることや、まだまたFXに比べても大きな市場を形成しておりません。

このことからあらかじめ指値注文が集まっていると相場が動きやすくなるために、あえてこうした手数料を付与する形で「指値注文」を集めて市場を活性化させようとしていることが、こうした手数料付与の大きな理由となっているのです。

Funding(資金調達)手数料

「Funding手数料」というのも聴きなれない言葉ですが、「Bit MEX」でロング、もしくはショートのポジションを保有しているときにかかる、いわゆるスワップ手数料と同じような形態のものと考えればわかりやすくなります。

ほとんどの国内仮想通貨FX業者は、NYタイムの終了時にポジションを保有しているとスワップ手数料を徴収されることになります。

しかし「Bit MEX」では毎日8時間ごとに「Funding手数料」として分割して課金や付与されますので、長時間保有していればいるほど手数料の支払いや取得が増えることになります。

スワップと違うのは別に金利との連動が図られているわけではなく、あくまでロング、ショートのポジションの傾きからプラス、マイナスのパーセンテージが設定されるというかなり特殊な手数料となっているのです。

日本時間の「朝5時、13時、21時」の3回の時間にポジションを保有していると、確実に付与や課金の対象となることをしっかり覚えておく必要があります。

「Funding手数料」は常に「-0.375%~0.375%」の間で変動しています。

ちょっとわかりにくいのはここからで「資金調達率がプラスの時」にロングポジションを保有している場合には指定の手数料を課金されることになり、「ショートポジション」を持っていた場合には、同額の手数料が付与されることになるのです。

逆に「資金調達率がマイナスの場合」には「ロングポジション」を保有すると手数料が付与され、「ショートポジション」を保有していた場合は手数料を徴収されることになります。

つまり、ポジション作った段階で「資金調達率がプラスなのかマイナスなのか」を把握しておく必要があります。

1日3回の指定時間に、手数料が付与されるのか徴収されるのかが把握できることになるわけです。

この「Funding手数料」は現物の価格と仮想通貨FXの価格に乖離が広がり過ぎないようにするために設定されることから、差し引かれるケースと付与されるケースがわかれることになるのです。

「Funding手数料」では注文管理システムを開き、契約詳細メニューをクリックしますと資金調達率「○○○○%、○時間後」という表示がされ確認が可能です。

ちなみに「Funding手数料」はビットコインFXだけに設定されているものですから、ほかのアルトコインではこうした手数料の付与はありません。

決済手数料

決済手数料はその名のとおり、保有ポジションを決済するときにかかる手数料となります。このレートは「一律0.05%」に設定されています。

レート的には大した金額ではありませんが、50万円のポジションを閉じれば250円かかるわけですから獲得できる利益と相談しながら売買することが必要になるのは言うまでもありません。

入出金手数料

「Bit MEX」には入出金に手数料は設定されていません。

まず入金については直接的に手数料を徴収されることはありませんが、そもそもビットコインでしか入金ができませんので、日本円でビットコインを購入しそれを「Bit MEX」に送金することになるため送金時にマイナー手数料を負担することになる点は覚えておく必要があります。

これはあくまでも送り手側の問題ですから「Bit MEX」は一切費用を負担してくれません。

出金時も「Bit MEX」は手数料を一切取りませんが、出金にともなうマイナーへの送金手数料は自己負担となります。

レバレッジをかけると手数料が大きくなる

レバレッジをかけますと「Taker手数料」「Maker手数料」もレバレッジ分が大きくなりますので、十分に注意が必要になります。

たとえば10万円の価格で1倍のレバレッジをかけて売買する場合には「Taker手数料」は75円の支払いになりますが「Maker手数料」は25円受け取れることになります。

これを100倍のレバレッジで売買した場合には「Taker手数料」は7,500円の支払い、また「Maker手数料」は2500円の受け取りになりますので、馬鹿にならない金額になるということです。

 

アルトコインの場合手数料率が変わる

「Bit MEX」ではもちろん「アルトコイン」を利用したFX取引も可能になります。

ですが、よくみますと「Maker手数料」と「Taker手数料」がビットコインと異なっていることがわかります。

とく手数料が付与される「Maker手数料」はあきらかにアルトコインのほうが高いことがわかります。

 

手数料で稼ぐこともできるのがBit MEX

ここまで手数料の体系を見てきますと、コミッションに敏感な方なら手数料だけでも稼ぐことができるのではないかと気づかれると思います。

まさにその通りで、うまく立ち回れば間違いなく手数料だけでも利益を拡大させることができます。

Maker (メイカー) 手数料で稼ぐ

まず「Maker手数料」で稼ぐことは十分可能になります。レバレッジも利用しながらの取引ならばさらにその利益は大きなものになります。

投入する資金次第ですがビットコインFXの手数料付与は「0.025%」ですが、アルトコインならば「0.05%」が付与されますので、これにレバレッジをかけ合わせればいくら支給されるのか予め判断できることになります。

これを利用して同値で買いから売り、あるいは売りから買いを行っても手数料分だけは利益として残ることになるのです。この方法はレンジ相場で利用できるものです。

逆にトレンド相場になっている場合は、同値で売買することはありませんから、買いも売りも指値をしてしっかり利益も押さえることを行えばいいのです。

Funding手数料で稼ぐ

また「Funding手数料」で稼ぐことも可能となります。

「Funding手数料」は「朝5時、昼13時、夜21時」と定時に支払い、付与が決まり、ロング、ショートのどちらを保有していれば、手数料が付与されるのかがわかります。

ですから、買いでも売りでも指値をすれば「Maker手数料」が同時に得られることになるのです。

「Funding手数料」はロングポジションとショートポジションの比率によって、その手数料率が変化しますのであらかじめしっかりと確認する必要があります。

この「Funding手数料」はビットコインFXのみ適用となっていますので、ほかのアルトコインではもらえない点にも注意が必要となります。

またこの資金調達率のパーセンテージは誰にでも見ることができて、しかもそれを目当てにして指値で売買する向きも多いです。

大口投資家にあえて逆の注文を食らって相場自体が変化するといったことも十分にありえますから、絶対の利益獲得手法と理解するのは危険であることも事前に理解しておくべきでしょう。

 

まとめ

「Bit MEX」には他の取引所にはない手数料の仕組みが導入されています。

特に重要なのが「Maker手数料」と「Funding手数料」で「Maker手数料」は指値をしていますとトレーダーに付与される手数料であるということです。

また「Funding手数料」は支払い形態がスワップ手数料と同じようになっていますが、ポジションの傾き次第でトレーダーに手数料が付与されるというかなり斬新な仕組みになっているのです。

まずはこの2つの機能と付与までの仕組みを完全に理解することが、売買利益以外の収益を得るために非常に重要になります。

こうした手数料の付与をうまく利用して、短時間に利益を獲得することは可能です。

しかし、相場は常に動いていますので売買自体による損失がでることも十分に意識したうえで、どのように売買するのがベストなのかを考える必要があることは言うまでもありません。

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